世界経済を考えよう
今回は複雑に変化をしている世界経済について考えます.
それも,二国間の話じゃありません.
多国間です.様々に相互的に影響し合って成り立っているこの世界.
知見を広げることで,リスクを回避したいところです.
まず,最初に日本の成功の方程式
原料を安く輸入→国内で加工→海外に高値で輸出
資源が無い日本は,外国から出来るだけ安値で仕入れる.
(石油を安定した価格で取引するために,先物市場を作り,中東の独占状態だった石油に市場の原理を持ち込んだ.)
これを成功させるためには,まず,円安であること.
そうすることで,外国での現地価格が下がるため,自国の製品が海外で売れやすくなります.
しかし,この理想と日本は輸出産業が強い国なので,市場の現実は異なり,円高になる.そうすると,違う国から商品を輸出(通貨安の国)ことで,通貨安による海外製品との競合に勝とうとする.
では,円安に価格を固定する方法は?
政府が外貨を準備し(対象の国の国債を購入する),それを使って,円を買うことで,円安にコントロールすることは可能.実際に,人民元安.
ただ,市場の実情と異なる操作をするため,莫大な資金が必要.
これが原因で,アジア危機が起きた.
また,為替レートを一定にすることで(同じ値動き),為替リスクを回避することも手段の一つとしてあげられるが,対象国の金利があがると,その影響を受けて,コントロールしづらくなる(タイ)(資金は金利が高いところへ流れる)
このように,世界各国が通貨安を狙って,固定相場制を敷いたが,実際の市場とかけ離れている場合は抑制が難しい.(そこを狙うヘッジファンドもいる)
日本は基本,円高なのに円安になっている場合,政府が円安誘導していることもある.
だとしたら,市場に金が供給されまくっているので,インフレが起こる.
物価が相対的に上がる.
円安で,外需が目的だとどうしても,取引先の景気に左右される.
内需をあげられるか?最近は,実質賃金が低下して,消費が鈍っている.
消費税増税の追い討ちもある.
円安は輸入コストも上がり,最近は,貿易関税の話も上がっている.
消費者の生活が厳しくなる可能性あり.
現在日本で起こりそうなこと
- 人件費高騰と通貨安回避のための産業空洞化
- 労働者の過剰供給(労働者の賃金低下),日本の場合は働き口が少ない.
- 人口減少による経済成長の鈍化
- 知的産業(IT)の海外進出
- 円安によるインフレ
- 労働の自由化(派遣労働)実質賃金の低下
- 移民受け入れで,若者の就職難(弱肉強食)
経済学でいう,経済成長に必要な三大生産要素「労働」「資本」「土地」
資本の自由化は起きた.労働の自由化も進んでいる.
土地の自由化も多国籍企業は様々な場所で,合理的に生産行動を行っている.
今の日本
高く原料を輸入する→加工する(付加価値)→安く商品を輸出する
悪循環
最後に.
どうするべきか..
結構,これまで上げてきても,不安要素が多い.
海外移住するか...?
年表 メモ書き
1971年 ニクソンショック
1973年 第一次オイルショック
1975年 第二次オイルショック
・・・・・
1992年 ポンド危機
1994年 テキーラショック(メキシコ)
1997年 アジア通貨危機
1998年 ロシア危機
2001年 アルゼンチン危機,アイスランド危機
2008年 リーマンショック
2009年 ドバイショック