YaTaro文庫

読書家です。いろんな事を知りたくて、たくさん本を読んでいます。せっかくなので選書や気になることがあったら情報共有したくて、ブログを開設しました。同じ趣味の方がいらっしゃったら是非、読んでいってください。

愛の探求:遠藤周作の『深い河』に込められたテーマ

本のタイトル「深い河」
作者「遠藤周作
発表年「1993年」

「深い河」は愛の存在を描いた小説。愛する感覚が分からない主人公を主題にしながら、逆説的に愛とは何かを語っていく。
愛に関する問いかけは今も昔も深い悩みなんだと感じた。
私は一度、「エバーグリーン」という小説の中でクローン人間の話を書いた。いくら科学技術が発達しても愛の悩みは消えない。科学技術はどれだけ発展しても手段である。どうすれば、愛にたどり着けるのか。いくつも手段が合っても良い。それぞれの道があるというのは、「深い河」の一つの回答なのかもしれない。


★下記、チャットGPTによる作品説明

『深い河』は、遠藤周作の小説です。インドを舞台に、生まれ変わりやキリスト教について考える5人の日本人の旅を描いています。毎日芸術賞を受賞した作品で、遠藤の生涯のテーマ「キリスト教と日本人」の最終章と言われています1。映画化もされています2。

5人の主人公は、それぞれに深い業を背負っています。磯辺は癌で亡くした妻の生まれ変わりを探しに行きます。美津子はかつて想いを寄せた神父の大津と再会するために旅立ちます。沼田は童話作家として成功したものの、戦時中の中国での体験に苦しみます。木口はビルマ戦線での悲惨な経験を引きずり、戦友の塚田と共にインドへ向かいます。大津はキリスト教と日本の文化の間で揺れ動き、インドの修道院で働きます。

インドでは、聖なる河ガンジスが彼らを待っています。ガンジスは、すべての人間の業を包み込み、浄化する力を持っています。5人はガンジスのほとりで、自分の人生や信仰について深く問い直します。そして、それぞれに衝撃的な出来事が起こります。磯辺は妻の生まれ変わりと思われる少女と出会いますが、彼女は病気で死にかけています。美津子は大津と再び愛を育みますが、彼は暴徒に襲われて重傷を負います。沼田は九官鳥を放鳥しようとしますが、その鳥は死んでしまいます。木口は塚田と共にビルマ戦線の慰霊碑を訪れますが、塚田は自分の罪を悔いて自殺します。大津は美津子との再会に喜びますが、彼女との関係に苦悩します。

最後に、5人はそれぞれにガンジスに身を委ねます。ガンジスは彼らに慰めと救いを与えます。彼らは自分の業を受け入れ、新たな人生を歩み始めます。遠藤は、この作品で、キリスト教と日本人の矛盾を解消しようとしました。彼は、キリスト教は普遍的な愛の教えであり、日本人はその愛を受け入れることができると考えました。彼は、ガンジスをキリストの象徴として描きました。ガンジスは、キリストのように、すべての人間の罪を負い、死と復活を繰り返す河です。遠藤は、ガンジスを通して、キリストの愛を日本人に伝えようとしたのです。3