私たちの生活に欠かすことが出来ない.「金型」
実はこれが無いと,私たちは安く物を手に入れることが出来ません.
生活が成り立っているのは,この金型のおかげなんですね..
型を使ってモノを生産する歴史は古く.
弥生時代の銅鐸や土器,奈良時代の大仏,近代の活版印刷技術から判子,鉄道部品や家電,電化製品,百均ショップに並んでいるプラスチック製品に至るまで.
この技術が使われています.
ここで,金型の主な特徴を紹介します.
-
大量生産が可能。よって摩耗しにくい特殊鋼が使われる.
-
精度が高い。金型は工作機械で作られる.
-
機械に取り付けて生産する。大量生産とコストダウンができる.
-
自動化が可能.
- 高速加工が可能.
このように小型化,高性能化,コストダウンなど.現代社会の要求は絶えない
また,金型設計を行う上で注意する点は以下のこと.
- 金型と製品の寸法は異なる.プラスチックの場合は、金型から出ると冷やされ、収縮する.
- 高精度を確保するには金型の剛性を上げる必要があり、位置決め用ガイドや位置決め用ブシュを金型に組み込む例もある。
次に様々な用途で使われている金型の種類について紹介する.
プレス金型、鍛造金型、ダイカスト型、プラスチック成形型、ゴム用型、ガラス用型等、使用したい素材によって型が変わる。
- プレス金型は曲げ型、絞り型がある。型を使わない方法では、曲げ加工や絞り加工がある。
- 鍛造型は砂鉄と炭を交互に入れながら足踏み式のふいごで風を送り続け、長い時間かけて高温で還元し、数時間かけて徐々に鉄分のみに変える「たたら」という炉での作り方がルーツ
- 鯛焼きとプラスチック成形型は似ていて、どちらも固定側と可動側が存在し、上下の継ぎ目がある。
- ペットボトルはブロー成形という方法で作られ、2つの型で重ねた中に圧縮空気を送り、風船をふくらませるように、整形を行う。
また,金型には大きく分けて、ダイとモールドの2つあり、ダイは工程を分けて作られるのに対し、モールドは1回で製品を作る。
具体例
ダイ
- プレス金型
- 鍛造型
- 板金機械用金型
- 専用機金型
- 金属以外のシート材用抜き型
モールド
- プラスチック射出成形型
- プラスチック圧縮成形用型
- ダイカスト型
- ガラス成形型
- ゴム成形型
- 粉末成形型
- 金属射出成形型
さらに,金型を作る場合に満たしている必要がある条件は
また,精度のよい金型を作るには切削加工が欠かせません.
機械加工の種類について簡単に述べます.
- ドリル加工
- エンドミル加工
- ボーリング加工
- ねじ切り加工
- 旋盤加工
- 研削加工
- 放電加工
このように,金型一つ作るにしても,様々なことを考慮しなければなりません.
材料についての詳しい記事はこちら
今回はコチラの本を参考にさせて頂きました!
トコトンやさしい金型の本 (B&Tブックス 今日からモノ知りシリーズ)
- 作者: 吉田弘美
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2007/03/27
- メディア: 単行本
- 購入: 1人
- この商品を含むブログ (2件) を見る